”あの村の悪魔”「ブユ」の正体

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副村長です。

 

村長と僕が「あの村」に移住して早2週間。

美しい雲海、力強い竹林、綺麗な沢の水…、そんな豊かな自然に囲まれた「あの村」ですが、そこにとんでもない”悪魔”が潜んでいると気付くまでにあまり時間はかかりませんでした……。

 

プロローグ

「あの村」に住み始めてすぐのある日のこと。

村長・堀元
や、やばい……!
副村長・ナナシロ
どうした〜?
村長・堀元
足がかゆすぎる……!
副村長・ナナシロ
あらま!蚊かアブにでも刺されたのかな〜
村長・堀元
う〜ん、それにしては尋常じゃなくかゆいからダニかもなぁ……。

 

ですが、このとき我々を脅かしていたのは蚊でもアブでもダニでもなかったのです。

 

ヤツの名は「ブユ」

「ブユ」という虫の名前を聞いたことがありますか?

Black_Fly

参照:ブユ – Wikipedia

 

ブユは水の綺麗な渓流などに生息するハエ目カ亜目ブユ科に属する昆虫です。

ハエ目だけあり、お尻がちょっとまるっとしていて見た目はコバエっぽい感じです。

実際、大きさもコバエ程度(3mm〜5mmくらい)です。

 

関東圏だと「ブヨ」と呼ばれることが一般的ですね。(僕も「ブヨ」と呼んでいました。)

また、関西圏だと「ブト」とも呼ばれるようですが、正式名称は「ブユ」です。

 

幼虫は水が綺麗な渓流の水の中で育つため、水質の指標昆虫(環境条件の基準となる昆虫)でもあります。

ずっと都会にいた僕らは知りもしなかった美しい渓流に生息する昆虫、それがブユです。

 

そして今回の記事においてもっとも重要なブユの特徴が、血を吸うということです。(「カ亜目」ですしね……。)

ブユの血の吸い方は蚊のそれとは違い、人間の皮膚を噛みちぎり血を舐めます。

 

いやいやいやいや、怖い怖い怖い怖い!!!

 

「噛みちぎり」などと言うとハチレベルにバイオレンスな昆虫のように感じたと思いますが、ブユはとても小さい昆虫なので刺されてもチクっとするくらいのものです。そこはご安心ください。

 

とはいえ、ブユに血を吸われるとしばらく間をおいてから強烈なかゆみに襲われます。

実際に刺された僕の感覚では、通常の蚊の3倍くらいはかゆいと感じました。

そしてそのかゆみが蚊に刺されるよりもずっと長く続きます。

実際刺されてみた感じ、1〜2週間くらいはずっとかゆいです。

この記事を書いている今もかゆいです。笑

 

まずは敵を知ろう

このままかゆみに耐えながら村に住み続けるのはいやだ!ということで、僕らも対応策を練ることにしました。

そう、第一次ブユ大戦に備えるときが来たのです……。

戦うためにはまず相手を知ることが重要。というわけで、これまで書いてきた情報も含めたブユの特徴を簡単に箇条書きでまとめます。

見た目の特徴

  • 大きさはコバエくらい
  • 黒くてお尻が丸っこく羽がある
  • 空中をホバリングするような飛び方
  • 集団で発生

 

出現する環境や時期

  • 自然豊かな渓流に多く発生(キャンプ場などに多い)
  • 成虫はほぼ年中見られる(活発なのは3月〜9月頃)
  • 夏場は朝や夕方に多く発生
  • 気温が低く湿度が高い曇りや雨の日に多く発生

 

刺されやすい条件

  • 黒っぽい服を着ていると寄ってくる
  • 比較的下半身(特にくるぶし周り)が刺されやすいよう
  • 汗をかいているなど不衛生だと刺されやすい

 

刺されたときの症状

  • 刺された瞬間はチクっと痛むことがある
  • 刺されたところは小さい傷や水ぶくれになっている
  • 刺された翌日以降に刺された箇所が2〜3倍に腫れてかゆくなる
  • かゆさは1週間程度にわたって持続する
  • 体質によっては1ヶ月腫れが引かなかったり発熱したりする
  • 体質やアレルギーの度合いによっては、刺されすぎると呼吸困難などを引き起こすこともある
  • 掻くとひどくなり、かゆみがなくなってもシミが残ることがある

 

刺されてしまったときの処置

  • ポイズンリムーバーを使って刺された傷口から毒を吸いだす
  • ステロイド系の軟膏を塗る

 

その他特筆すべき特徴

  • 市販の蚊用の虫除けが効かないことが多い
  • ハッカ油に弱い
  • 長袖長ズボンを着ていても隙間から肌が露出していると刺される

 

……こうして書き並べてみても、なかなかに手強い相手だということが分かりますね。

特に「市販の蚊用の虫除けが効かない」というのは大変驚きました。

どおりで蚊取り線香をいくら焚いても刺されるわけだ……ぐぬぬ。

 

一方で、一つ収穫があったのは「ハッカ油に弱い」ということです。

実は「あの村」へ移住する前に僕の友人から餞別でいただいた、服にかけるとスースーして涼しくなるスプレーを着ている服にシュシュっとしてみたところ、あからさまに刺された数が減りました。

これはどうやら、ハッカやミントのスースー感を生みだしている「メントール」という成分がブユ除けとして効果を発揮しているようなのです!

 

最大のブユ対策は「予防」

前段で刺されてしまった場合の対処法も書きましたが、動き回っていると刺されたことに気付けないことが多いため、ポイズンリムーバーで処置をしても手遅れのことが多いです。

そうなると、腫れてかゆみが出た箇所にステロイド系の薬を塗ることになるわけですが、もうすでにかゆいので結局かゆみが引くまで我慢しなくてはなりません。つらすぎる!

 

というわけで、我々は第一次ブユ大戦を攻略するために、「予防」に全力を注ぐことにします。

しかも我々はワガママなので、真夏に皮膚が一切露出させないように長袖長ズボンをぴったり着るなんていうナンセンスなことはしません。

半袖で山野を駆けまわりたい!(ワガママすぎる)

パンツ一丁で沢に入りたい!(本当にワガママすぎる)

 

……そこで、我々は秘密兵器「ハッカ油」を準備しようと思います。

具体的には、ハッカ油を散布するスプレーか何かを開発し試してみようと考えています!

うまくいったら改めてムラマガに記事をあげようと思います。

続報を待たれよ!

 

P. S.

それにしても、自然・生物系のカテゴリを「癒される」してしまったばかりに”あの村の悪魔”が「癒される」カテゴリとなってしまっていて、そうじゃない感が半端ないですね……。

自然は恐ろしくも美しいということで……。

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